| 所有者の変遷 |
鐘紡→洲本市 |
設計者、施工者、 その他情報 |
鬼頭梓(改修時) |
| 様式、特徴 |
紡績工場の最大の特徴である塵突(塵突・工場内の綿屑等を外部へ排出するための設備で、煙突と同様の役割を果たす。)を有している。赤レンガ造りの塵突に連続してたつ同じく赤レンガ造りの外壁・内壁に支えられ、のこぎり型の屋根におおわれた木造の工場棟である |
| 構造 |
RC、レンガ造 |
| 建物の使われ方 |
図書館として市民に愛用されている |
| 年間利用者 |
|
| 歴史、変遷 |
当時の国策であった殖産興業にそうべく、洲本川付け替えに伴うは廃河川敷に誘致した鐘ヶ渕紡績の1番目の工場棟として建設された。その後の工場拡張に伴い第2工場棟となり昭和60年に操業中止となり、現在は洲本市立図書館付近以外は解体撤去されている。木造部分は老朽化が著しく、使用に耐えない状況であったが、レンガ構造物については1946年(昭和21年)の南海大地震、1995(平成7年)の阪神淡路大震災を経験したにもかかわらず、その保存状況は極めて良好であった。1997年に、塵突に隣接する区画において、洲本市立図書館の建設に着手し、1998年9月に開館を迎えた。 |
| 地域の思い |
80年余に渡って、洲本市の産業を支えてきた建物であり、洲本市の近代産業発祥のシンボルともいうべき貴重な産業遺産である。 |
| 再生の目的 |
洲本市新都心整備事業 |
保存・再生活用 に至る経緯、 地域の意見 |
97年12月、一部の建物が取り壊される時、地元有志でつくる「鐘紡工場の名残を惜しむ会」が開いた、建物の見学会には約600人が詰めかけた。人々はレンガ造りの建物を忘れていなかった。遊休化していたこの土地に手がつけられることが決まるとすぐに市民の多くから「レンガ造り建物を残せないか」という熱い希望が寄せられた。また、学識経験者からも「歴史の財産として保存しては」という提案がなされた。 これを受けてカネボウ側と協議を重ね、シンボル的な4ブロックのレンガづくり建物は取り壊さずに保存し、地域活性化に生かしていくという結論に達した。あわせて、手入れが行き届き、この地区に残されている樹木は、出来る限り保存することも確認された。 |
| 手本事例 |
|
機能・用途の変更 のための 改修操作 |
外壁部分:樹脂注入の上、フックを取り付け内接するコンクリート壁と一体化させた。 その他:解体時に発生したレンガ塊を1個ずつばらして約9万個のレンガを確保し、補修用の他、中庭の鋪装材として利用した。 |
法規クリアの ための改修操作 |
塀部分:壁下部をピン縫合し、杭、RC梁による基礎補強、頂部臥梁と基礎をつなぐタイロッド等で転倒防止を図った。レンガ造りの強度の判定基準が確立されていないため、活用策を模索する上で既存レンガ壁に負荷をかけない構造とする等、限定的に対処せざるを得なかった。 |
建築の歴史や 記憶を残すために 保存したもの |
赤レンガ工場群としての姿 |
改修にあたって 現場で発見した 苦労など |
|
改修当時の 法規との関係 |
クリア |
| 文化財等の指定 |
|
| 事業費 |
約200,000,000 |
| 補助金 |
|
改修後の声/ 今後の展望 |
アプローチの部分に煉瓦を取り入れ、ここが昔の煉瓦造の建造物だということを感じさせる。中に入るとゆったりとした閲覧室があり、一部の壁をそのままの煉瓦壁が利用されている。閲覧室からはガラスごしに中庭と煉瓦壁が見える。デッキに出て煉瓦を前にゆっくり本を楽しむこともできる。煉瓦の持つ魅力をじわりじわりと感じさせる。 |
| その他 |
|
| 参考資料 |
|