里地ネットワーク 建築再生事例集  表紙へ戻る  次の事例へ
三池炭鉱三川電鉄変電所−サンデン本社屋
福岡県大牟田市新港町

●登録文化財、近代化遺産●民間建築物●1913(明治42)●88歳

 サンデン社長は若い頃から仕事でこの変電所に出入りすることが多く、三池炭鉱閉山後、解体の話を聞いて古い建物を残そうと購入を決めた。購入費の他、修復のための費用が大変だったので、自分たちの手で出来ることは全て行っている。再生後、登録文化財の制度に登録し、たくさんの人が訪れるようになった。

 他の写真を見る

詳細
所有者の変遷 三井鉱山→サンデン
設計者、施工者、
その他情報
三鉱建設工業(改修時施工)
様式、特徴 延床面積面積、460平方メートル
建物は切妻平屋レンガ造りのものが2棟、平側でつながっている。窓は上下開閉タイプで、上部はすべてアーチ状になっている。内部は広い空間を持ち、厚さ1cm程の漆喰が全面に塗られている。柱も上部がアーチ状を呈し優雅さを保っている。屋根は現状で波形スレートで、レンガはイギリス積みである。
構造 煉瓦造り平屋建てスレート葺き
建物の使われ方 ・三池炭鉱閉山後、現所有者(株式会社サンデン代表取締役北川義法氏)が旧所有者(三井鉱山株式会社)から買い取って本社屋として再生利用されている。
・現在も専用電鉄の変電所として利用され、一部は倉庫として使用されている。
年間利用者
歴史、変遷 1905年10月に、三池炭鉱専用鉄道が三池港まで全線完成し、蒸気機関車が走っていて、1907年10月には20トン電気機関車を購入し、翌年1月、初めて坑内(万田坑)に使用するようになっている。1909年から専用鉄道の電化が始まり、1923年には全線が電化されている。この建物は当時より、三池炭鉱専用鉄道の変電所として機能し、現在に至っていると思われる。
地域の思い
再生の目的 産業遺産の再生・活用
保存・再生活用
に至る経緯、
地域の意見
サンデンの北川義法社長は20代から仕事で同変電所に出入りすることが多く、閉山後、解体の話を聞いて古い建物を残そうと購入を決めた。
手本事例
機能・用途の変更
のための
改修操作
・費用の面で大変だったので自分でできることは全てした。
・構造煉瓦部については一切手をつけていない。
・出入り口、窓といった開口部だけ一部改修した。
法規クリアの
ための改修操作
再生に要した費用。
建築の歴史や
記憶を残すために
保存したもの
登録文化財ということもあるが、外壁の煉瓦部については一切あつかっていない。
改修にあたって
現場で発見した
苦労など
・内部塗装するにあたって、煉瓦部の欠損したところの補修が大変だった。
・ゴミ捨て場同然の状態だったが、床や内部をはじめ、建物周辺をほとんど社員の手で修復、整備した。
修復には買収費の倍以上の経費がかかった。
改修当時の
法規との関係
クリア
文化財等の指定 登録文化財。指定されたことによって各方面より注目されるので、たくさんの人が訪れる。
事業費 50,000,000円
補助金
改修後の声/
今後の展望
・来社した方々が励ましの声をくれた。行政の支援で残せたことにも感謝している。
・窓枠の改修が一部残っている。
・利用していく上では特に困ることはない。
その他
参考資料 西日本新聞(平成12年11月1日)、読売新聞(平成12年10月21日)、毎日新聞(平成12年10月21日)、朝日新聞(平成12年10月21日)   
           
 表紙へ戻る 里地ネットワーク 建築再生事例集  次の事例へ